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アンケートを集計・分析する方法を代表的な手法ごとに紹介

ライター:株式会社ネオマーケティング

公開日:2023年09月15日 | 更新日:2023年09月19日

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目次

アンケート調査を実施した際には、結果を集計・分析する必要があります。集計・分析といっても多種多様な手法があるため、どのような集計・分析方法が適しているのか迷ってしまう場合もあるでしょう。

今回は、アンケートの集計・分析方法に活用される代表的な手法を紹介します。Excelによる集計方法や、効果的にアンケート分析を進めるポイントにも触れていますので、ぜひ参考にしてください。

アンケートを集計・分析する目的

アンケート調査を実施するにあたって、調査後の集計・分析がプロセスの一環として組み込まれているケースがほとんどではないでしょうか。一方で、なぜ集計・分析を行う必要があるのか、そもそもの目的を問われると明確に答えるのは難しいと感じるかもしれません。はじめに、アンケートを集計・分析する目的を整理しておきましょう。

集計:調査結果をデータとして扱える状態にする
アンケートを回収した段階で取得した情報は、項目ごとの回答の羅列に過ぎません。調査結果をデータとして扱いやすい形式に整え、分析可能な状態にする必要があります。この「結果の羅列をデータ化する」フェーズが集計と捉えてください。

集計方法にはいくつかの手法があるため、実施したアンケートの質問項目や収集したいデータに応じて使い分ける必要があります。どの集計方法を用いる場合も、集計の目的は「結果の羅列をデータ化すること」と考えてよいでしょう。

分析:目的に応じてデータを掘り下げる
集計したデータを眺めているだけでは、データの意味や傾向を詳細に把握することはできません。データが何を意味しているのかを掘り下げるには、分析のプロセスを踏む必要があります。

分析と一口にいっても、データを分析するための手法はさまざまです。知りたい事柄に応じて、適した分析手法を使い分けることが求められます。後述する代表的な分析方法を参考に、アンケートの目的に合った分析の手法を選択してください。

代表的な集計方法

アンケート調査結果を集計する方法として、主に3種類の手法が用いられています。それらの集計方法の特徴と、何を把握するのに適した手法であるのかを確認しておきましょう。

単純集計(GT表)
単純集計はGT(Grand Total)表とも呼ばれ、回答の合計数を項目ごとに集計する手法です。回答数を足していくだけのシンプルな集計方法ですが、集計のベースとして重要な指標といえます。集計結果を元に分析を進める際にも、まずは単純集計の結果を見てから分析に移る必要があるでしょう。

単純集計は集計方法がシンプルで、短時間で集計できる点がメリットです。一方で、全体的な傾向を大まかに把握することしかできない点はデメリットといえます。より詳細な集計結果を得るために、後述するクロス集計を組み合わせて活用するのが一般的です。

クロス集計
クロス集計は、複数の設問に対する回答データを掛け合わせて集計する手法です。「年齢・性別と職業」のように回答者の属性を複合的に集計できるため、単純集計よりも細分化されたデータを得られます。

クロス集計の詳細については、次の記事で詳しく解説しています。こちらもあわせてご確認ください。
クロス集計とは?単純集計(GT表)との違いやデータの見方を紹介
https://column.neo-m.jp/column/marketing-research/-/3423/

自由記述式集計
アンケートの回答形式が自由記述式の場合、回答が数値か文章かによって集計方法が異なります。

回答が数値であれば、平均値や中央値、標準偏差、最小値・最大値を求めるのが一般的です。これらの値を求めることで、データの傾向を把握し読み間違いを防げます。

回答が文章の場合は、類似した回答をカテゴリにまとめるアフターコーディングや、単語の出現頻度・相関関係などを解析するテキストマイニングといった手法を用います。

代表的な分析方法

アンケートの分析手法には、目的に応じてさまざまな種類があります。代表的な7つの分析手法と、分析に適した用途について見ていきましょう。

クラスター分析
回答者をいくつかのグループ(クラスター)に分け、クラスターごとの特徴や傾向を分析する手法です。回答者の年齢や職業といった属性を基準にグループ分けすることもあれば、購入時に重視したポイントや居住地といった要素で分けることもあります。

回答者に共通する特徴を把握しやすくなることから、ブランドのポジショニングや顧客のターゲット層などを確認したい場合に適した分析方法です。

アソシエーション分析
データ間の関連性を分析することにより、一定の法則を導き出す手法です。たとえば、ある商品を購入した顧客は別の商品も購入する頻度が高いといった傾向を知りたい場合に役立ちます。

一見すると無関係に見える情報の関連性が明らかになるため、商品のレコメンデーションやアップセル・クロスセルといった提案時の参考データとして有効です。実店舗においては、商品の配置・陳列を検討する際に活用されることもあります。

主成分分析
複雑なデータの傾向をつかみ、構造をよりシンプルにする手法です。多くの説明変数を要約し、主成分(目的変数)に置き換えることで、膨大なデータ量であっても要旨を把握しやすくなります。

たとえば、顧客満足度やブランドイメージを知りたい場合、回答者から挙がってくる回答は人によってまちまちでしょう。主成分分析を用いることで、多種多様な回答を知りたい目的変数に集約して把握できるのです。

決定木分析
特定の結果を導く原因となる要素を明らかにするために樹形図を用いる分析手法です。たとえば、特定の商品を購入している顧客の属性を絞り込みたい場合などに活用されます。

クロス集計によって項目ごとの相関関係をある程度確認できるものの、どの項目が結果により強く結びついているのか見極めるのは容易ではありません。決定木分析を活用することで原因と結果のパターンを複合的に確認できるため、重要な因果関係の見落としを防げます。

コレスポンデンス分析
クロス集計表を2次元マップに変換することにより、多くの情報を要約できる分析手法です。クロス集計で数多くの集計軸を扱う場合によく用いられます。たとえば、特定の商品について購入動機を把握したい場合はクロス集計表で事足りていても、複数の商品の購入動機を比較するとなると集計軸が多く見づらくなりがちです。

コレスポンデンス分析で分析結果をマッピングすることによって、データの傾向が可視化されます。データの傾向や特徴を直感的に把握したい場合に効果的な分析手法です。

コレスポンデンス分析とは?分析手順と分析結果の読み解き方を解説
https://column.neo-m.jp/column/marketing-research/-/3022

GAP分析
理想と現状の差異(ギャップ)を捉え、優先すべき課題(≒困り事)を抽出するための分析手法です。たとえば、ある商品に対する消費者のマイナスイメージを払拭するにはどのようなアクションプランが必要かを検討する際に役立ちます。

自社が理想とするブランドイメージや消費者が抱いているイメージには先入観が混在しがちです。今後取り組むべきアクションプランの方向性を見誤らないためにも、GAP分析の結果を活用するとよいでしょう。

ギャップ分析(GAP分析)とは?やり方と分析方法について解説
https://column.neo-m.jp/column/marketing-research/-/3157

PSM分析
商品やサービスの価格設定について、消費者がどのようなイメージを抱いているのか分析するための手法です。商品やサービスに消費者が抱いているイメージを調査することを受容性調査といいます。PSM分析は、価格を分析対象とした受容性調査の1つです。

価格がイメージよりも安いことは好印象につながるものの、安すぎると消費者はかえって不安を抱く可能性もあります。消費者にとっての理想価格や妥協価格を割り出すことにより、客観性のある価格設定が可能になることがPSM分析を活用するメリットです。

PSM分析とは?活用方法やメリット・デメリット、進め方を解説
https://column.neo-m.jp/column/marketing-research/-/3613

Excelによる分析方法

Excelをアンケート結果の分析に活用することもできます。代表的な2つの分析方法について、分析の進め方と活用メリットを確認しておきましょう。

相関分析
Excelの分析ツールを利用することで、相関分析を行えます。分析ツールの設定手順は次の通りです。

① ファイルタブをクリック
② オプションをクリック
③ Excelのオプションダイアログボックスからアドインをクリック
④ 設定をクリック
⑤ アドインウィンドウの分析ツールをオンにする
⑥ OKボタンをクリック

データタブに分析グループが表示されたら、入力範囲と出力範囲を指定するだけで相関分析が可能になります。データの散らばり度合いが明らかになり、全体の傾向と要素ごとの傾向を把握しやすくなることが相関分析のメリットです。

散布図
相関分析で求めたデータ同士の関係性を可視化するには、散布図を作成するとよいでしょう。散布図の作成手順は次の通りです。

① 相関関係と満足度の平均を表にする
② 表のセル範囲を選択する
③ 挿入タブをクリック
④ グラフグループの、『散布図(X,Y)またはバブルチャートの挿入』ボタンの下向き三角ボタンをクリック
⑤ 散布図をクリック

完成した散布図を「最優先エリア」「改善エリア」「重点維持エリア」「現状維持エリア」に分けることで、今後取り組むべき施策の方向性がより明確になるでしょう。

効果的にアンケート分析を進めるポイント

アンケート結果の分析を進める際には、適切な分析結果を得るために意識しておくべきポイントがあります。次に挙げる3点を押さえて、アンケート分析を効果的に進めましょう。

全体の傾向を捉えた上で細部を掘り下げる
今回紹介した分析手法は、いずれもアンケート結果を詳細に分析できます。しかし、細部のみに偏って分析を進めてしまうと、分析結果の解釈に偏りが生じがちです。まずは全体の傾向を捉えた上で、徐々に細部を掘り下げて分析を進める必要があります。

基本的な流れとしては、単純集計で全体の傾向を把握したのち、重点的に確認したい項目についてクロス集計表を作成します。さらに詳しく確認したい要素や項目について、各種分析手法を用いて掘り下げていくとよいでしょう。

回答数・回答者の代表性に注意する
集計・分析を行うにあたって、アンケートの統計的な信頼性を担保することは非常に重要なポイントです。適切な回答数を確保した上で、得られた回答に全体の意向が反映されているか確認しておく必要があります。

たとえば、特定の商品を長年愛用している回答者が多勢を占めていた場合、収集した回答の多くは一般的な消費者の認識から乖離している可能性があります。回答者の属性に極端な偏りが見られないか、分析に入る前に確認しておくことが大切です。

有効回答と無効回答を明確に分ける
アンケート結果の集計時には、有効回答と無効回答をあらかじめ分けておかなければなりません。無効回答も含めて集計すると、分析結果が不正確なものになりやすいからです。

有効回答と無効回答を明確に分けるには、有効回答として認められる基準を決めておく必要があります。たとえば、必須の回答項目に答えていない・異常な数値が記入されている・明らかに対象外の人物が回答しているといったケースは、無効回答として除外した上で集計・分析を進めましょう。

まとめ

アンケートの集計・分析にはさまざまな手法があります。アンケート結果を分析可能な状態に整え、データの意味や傾向を正確に捉えることが集計・分析の目的です。アンケート結果を有効に活用するためにも、さまざまな手法と具体的な手順を知っておく必要があるでしょう。

今回紹介した集計・分析方法を参考に、ぜひアンケート結果を効果的に活用してください。ネオマーケティングでは、アンケートの実施や集計・分析をはじめ、分析結果の活用も含めた提案に対応しています。アンケート調査を効果的に活用したい事業者様は、ぜひネオマーケティングにご相談ください。

ネオマーケティングは国内約2450万人のアンケート会員を保有するパネルネットワークを構築、ご希望の調査対象者にリサーチを実施することが可能です。
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