アンケート調査の手法・作り方・分析方法を徹底解説!事例も紹介

ライター:株式会社ネオマーケティング

公開日:2022年01月13日 | 更新日:2022年12月01日

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目次

今回は、成功するアンケート調査というのはどういうものか、そして実施する際はどのような点に気を付ければいいか、手法の選び方など、わかりやすく解説します。

アンケート調査とは

アンケート調査とは、紙やネット上で質問に答えてもらい、調査対象の意見や行動を把握するためのデータを集める調査方法です。アンケート調査は、インターネット上で回答するオンラインの調査と、紙のアンケート用紙を使用したオフラインの調査に分かれます。
オンライン調査には、インターネット上でアンケートを行うネットリサーチがあります。オフラインの調査には、特定の会場に人を集めて行う会場調査、アンケート用紙を郵送して回答してもらう郵送調査、製品を試してもらい、アンケートに回答してもらうホームユーステストなどがあります。

アンケート調査の主な手法

アンケート調査を行う方法は様々ありますが、マーケティングリサーチにおいては下記が主な手法になります。

 

■ネットリサーチ

ネットリサーチは、インターネット上で行うアンケート調査です。インターネットリサーチ・Web調査・オンラインサーベイとも呼ばれています。ネットリサーチの特徴は、他の調査手法に比べ低コストで、かつスピーディに実施できることです。

■会場調査

あらかじめ用意した会場に調査対象者を集めて行うアンケート調査です。製品・サービスの使用感を聴取したり、売り場を模した棚で製品パッケージを評価させたり、アンケートによって定量的にデータを収集します。
調査参加者が実際に製品や対象物に触れることができるため、短期間でよりリアルな評価を得ることができます。CLT「Central Location Test」とも呼ばれます。

■ホームユーステスト

新製品や改良品を調査対象者の自宅に送付し、一定期間利用、試飲や試食をしてもらい、その感想や評価を取得します。日常生活で利用する製品かつ一定期間利用してもらう必要がある場合などに行います。普段の生活の中で実施してもらうため、より生活に則した意見を聴取できるというメリットがあります。

■郵送調査

紙のアンケート調査票を回答者の住所に郵送し、アンケート回答後に送り返してもらう調査手法です。特定の地域に住む住民へのアンケート、自治体・取引先に対してのアンケートなどで活用されます。

 

また、これらの調査手法は「定量調査」に分類され、数値がデータとして出力されます。

数値データを出力する定量調査に対して、発言録や行動観察といった、数値化できないデータを収集するの調査を「定性調査」といいます。

自身が抱えている課題や目的に応じて、適切な調査手法を選択しましょう。

アンケート調査の主な種類

一概にアンケート調査を行うと言っても、目的によって求めるデータが異なります。
下記は、調査の目的に応じたアンケートの採り方を分類した種類の一覧になります。

 

顧客満足度調査(CS調査)

自社ブランド改善・サービス品質の向上等を目的として、自社ブランド・サービスが顧客からどのように評価されているのかを把握するための調査です。主にネットリサーチを用いて調査します。

従業員満足度調査(ES調査)

従業員を対象として、職場の方針や福利厚生などの制度、または上司や同僚に対する満足度を調査し、会社の問題点を洗い出したり、その改善方針を決めることを目的とした調査です。主にネットリサーチを用いて調査します。

使用実態調査(U&A調査)

特定の商品カテゴリーなどについて、生活者がどのように使用しているのか(使用方法や使用頻度)を調査します。プロトタイプの商品を実際に送って使用してもらうケースもあり、自社製品の改善や新商品開発のヒントを得ることができます。

コンセプト調査

自社の製品・サービスのコンセプトが、どの程度生活者に受け入れられているのか、その程度を調査します。狙い通りに伝わっているのか、製品・サービスとコンセプトが乖離していないか、などといった点が調査で見えてきます。

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    この記事では、使用実態調査の方法と分析の方法について紹介しています。また、どのような課題を解決してくれるか、ブランド調査とどのような違いがあるのかについても解説しています。

価格受容性調査(プライシング調査)

新商品の価格設定を決める目的で行う調査です。情報を提示して価格を回答してもらう「PSM分析」と、価格を提示して購入可否などを回答してもらう「CVM分析」の主に2つの分析方法があります。

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    この記事では、プライシングの考え方やアンケートを用いた調査手法、分析手法について紹介しています。また、「PSM分析の在り方」についても提唱していますので、ぜひご覧ください。

広告効果測定

テレビCMや雑誌や新聞、ウェブ媒体などへ出稿した広告が、どの程度効果があったのかを測定する調査です。広告と取り扱った商品の2つの側面で聴取することで、より精度の高い調査が可能です。

ブランド調査

自社商品・サービスの認知度やイメージについて調査します。これまでのブランディング活動の振り返りや、今後の施策の方針立てに活用することが可能です。ネオマーケティングでは、新たなブランド評価指標「エボークトセット調査」を提供しています。

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    この記事では、近年マーケティングにおいて注目を浴びている「エボークトセット(想起集合)」について紹介しています。購入する商品をどのように決めているのか、各ブランドにどのようなイメージをもっているのか、という点に注目し、ブランディング活動の施策立てに活用します。

 

ネーミング評価

新ブランドの立上げ、新商品・新サービスを開発する際に、適切なネーミングであるか否かを検証する調査です。

アンケート調査の基本的な流れ

アンケート調査の基本的な進め方は、以下の図で表すことができます。
基本流れ

①マーケティング課題の整理

まずは、なぜ調査を検討することになったのか、マーケティング上の課題を整理することから始めます。その課題を解決するための調査設計を行うためです。

 

②調査目的の整理

マーケティング課題が整理できれば、調査で達成したい目的が明確になります。何を調査で確認したいのか、どのような調査データがあれば課題が解決できるのか、という観点で整理します。

 

③調査の企画設計

調査目的を達成できるような、調査項目を考えていきます。この段階では箇条書きでも構いません。とにかく調査目的を叶えるために必要な項目を洗い出していきます。

具体的な聞き方や設問順については、調査を依頼する会社に提案を依頼するのが良いでしょう。

 

④調査実施・調査進行

具体的にアンケート調査を進めます。調査対象者の条件、サンプルサイズ、設問項目、選択肢等、具体を詰めたうえで、アンケート調査を実施します。

 

⑤集計・分析

集計や分析については、調査で明らかにしたいこと・調査目的に沿った内容で行います。詳細な調査レポートなどは不要で、調査で明らかにしたいことがどうだったのか、という点をおさえましょう。調査を依頼した会社に、第三者視点で調査結果への意見を求めてもいいでしょう。

 

⑥マーケティング施策への活用

アンケート調査の目的は、調査結果を基にマーケティング課題を解決し、意思決定することにあります。調査結果を見るだけで終わりの調査には、絶対にしてほしくありません。

 

上のアンケート調査の流れで重要なのは、最初のマーケティング課題の整理~調査の企画設計の部分です。活用できる調査結果になるかは、8割以上このフェーズで決まります。また、そもそも課題や調査目的の認識が上長とズレていた、ということにならないよう、関係者間で共通認識をもっておくことも非常に重要です。

アンケート調査の設計ノウハウ

アンケート調査では、以下の6つの項目を設計していきましょう。

■調査背景と目的

調査背景とは、どのようなマーケティング課題があってアンケート調査を行おうと思ったのか、ということです。調査目的とは、どのようなデータを得たいのか、どのような結果を導きたいのか、ということです。

■調査手法

調査目的に応じて、定量調査か定性調査か、更に具体的な調査手法を選択します。

■調査対象の条件

調査を行う対象の条件を決めます。条件とは、性別・年代・居住地・婚姻状況などのデモグラフィック情報から、商品の利用頻度や商品へのロイヤリティなどの情報まで、どういう人に調査をするか、決めます。

■調査項目

調査目的に照らし合わせて、聴取する項目を選定しましょう。

■サンプルサイズ

サンプルサイズとは、集計対象となる回答者の数のことです。分析軸ごとに最低30サンプル、全体では400サンプルを目安にしましょう。

■調査費用・スケジュール

予算と調査結果が必要なスケジュールによって、サンプルサイズや質問の数、回答者の条件などの調査内容は制限されます。

下記コラムではアンケート設計の流れを、考え方を交えて3ステップで紹介しています。

アンケート調査結果の分析方法

アンケート調査の分析方法には、集計表を分析する方法と、統計的な分析・その他の分析方法があります。

■集計表の分析

集計表は大きく2種類あります。

 

・単純集計(GT表)

GT表(Grand Total)と呼ばれるもので、その時の調査について、どのような結果となったか全体の構成をつかむことに適しています。

単純集計

 

・クロス集計

クロス集計
別の設問の集計結果を、表の左部(表側)と表の上部(表頭)とに分けて各項目を掛け合わせた集計表です。単純集計の結果を細かく見ることに適しています。性別での結果、年代での結果など、表側の項目に見たい軸を設定することで差を分析します。分析する際のサンプル数は最低でも30サンプルは確保していただくよう、推奨しています。

 

■その他の分析・統計的な分析

ここでは集計表を見ただけでは捉えづらい示唆を得るための分析手法をいくつかご紹介します。

・GAP分析

自社商品やサービスが消費者の求めるものを満たせているのか、不足している要素は何かなどを分析する方法です。自社商品の強みとなっているイメージを把握したい場合や、競合にはない特長をアピールしたい、などといった場合に活用することができます。

 

・コレスポンデンス分析

ブランドのイメージをマッピングする時などによく使われる分析手法です。単純集計やクロス表を直感的に理解できるようにするための分析手法でもあります。
自社と競合ブランドとの位置関係(ポジション)を知りたい場合や、広告やキャンペーンによって、ポジショニングの変更が達成できたのかを確認したい、クロス集計表をわかりやすくビジュアル化したいという場合に活用することができます。

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  • コレスポンデンス分析とは?分析手順と分析結果の読み解き方を解説

    この記事では、コレスポンデンス分析の手順から分析結果の読み解き方を解説します。また、この分析のメリット・デメリット、デメリットを解決する方法も紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

・因子分析

調査対象者の回答の背後に隠れた、目に見えない共通要因を発見する分析手法です。

 

・クラスター分析

調査対象者を「似たもの同士」に分類する分析手法です。
因子分析と合わせて、生活者全体をいくつかのセグメント(グループ)に分類し、自社ブランドやサービスのターゲットを明らかにする、という使い方が一般的です。

アンケート調査の活用事例と効果

ここでは、実際にネオマーケティングがアンケート調査をお手伝いさせていただいたクライアント様の事例をいくつか紹介します。

事例インタビュー一覧はコチラ

アンケート調査 Q&A

アンケート調査に関するご質問のうち、いくつかをピックアップしてご紹介します。

 

Q: 回答にバイアスはかかりませんか?

A: かかる場合がありますが、事前に最小限に抑えることが可能です。

アンケート調査には大きく2つのバイアスが存在すると考えていますが、どちらも最小限にすることはできます。
1つは、調査設計の偏りによって生じてしまうバイアスです。アンケート調査の際は、調査毎に母集団から回答対象を抽出しますが、この母集団に何らかの特異性がある場合、市場の代表性があるとはいえません。ネットリサーチについてはインターネット利用者のみに母集団が限られるため、この懸念が長年指摘されていました。しかし、インターネット普及率が高まっている昨今ではその問題は解消されつつあるといえます。
もう1つは、調査内容によって生じてしまうバイアスです。質問の順番、質問文の聞き方が回答に影響を及ぼすことがあります。
回答者のその時の心理状況にも影響を受けるため、全てのバイアスを完全に取り払うのは非常に困難です。バイアスが起こりやすいパターンを確実におさえて対処することで、最小限にとどめることに努めましょう。

 

Q: 小学生や中学生にもアンケート調査はできますか?

A: できます。

アンケート会員に登録するには、最低でも15歳以上である必要があります。そのため、15歳未満にアンケート調査を実施する場合は、親御さんに代理回答をしていただくことが一般的です。

アンケート調査における注意点

アンケート調査を実施するうえで最も気を付けたい点は、最初の目的設定と活用の部分です。調査設計の成否は最初の目的設定~調査設計の部分でほぼ決まるといっても過言ではありません。その際は、調査結果の活用までを考える必要がある、というのは今までに述べた通りです。アンケート調査を実施される際は、以上のことを踏まえて、より有意義な調査となるようにしていただければと思います。

最後に

アンケート調査と一概にいっても、様々な調査手法があり、また目的に応じて様々な調査設計・分析方法があることが分かりました。つまり、1つのフローのみ把握するのではなく、課題や目的に応じて都度カスタマイズ必要があるということです。

ネオマーケティングでは、調査設計はもちろん、調査結果を活用していただく、ということをゴールにおいて、最後まで伴走します。アンケート調査の実施をお考えの方は、是非お気軽にご相談ください。

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