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市場調査の方法とは?代表的な調査手法と調査の進め方・事例を紹介!

ライター:株式会社ネオマーケティング

公開日:2017年02月13日 | 更新日:2024年07月01日

カテゴリー:
目次

 

市場調査(マーケティングリサーチ)は、顧客のニーズ・満足度・市場実態などを把握するために不可欠です。市場調査を活用することで、より良い商品開発やマーケティング施策を実行できます。
今回は、市場調査にはどのような方法があるのか、市場調査の流れなどを詳しくご紹介します。

市場調査とは

市場調査とは、企業がマーケティング活動を行う上で必要となるさまざまな情報を、生活者や顧客から収集し、分析する調査のことです。

市場調査は、生活者のあらゆる情報を企業に伝える役割を担っています。

  

企業が魅力的な商品やサービスを提供していくためには、生活者の商品サービスへの意識、ニーズ、不満点などの情報を収集し、その情報をもとに施策を実行していくことが必要です。

そのような情報を集める手段が市場調査です。



市場調査とマーケティングリサーチの関係

市場調査とマーケティングリサーチは、ほぼ同義だと考えて差し支えありません。日本国内のビジネスの現場において、市場調査とマーケティングリサーチは同じ意味で使われているためです。 

ただし欧米では英語の定義から、市場調査はマーケティングリサーチに含まれるとされることもあります。



市場調査

市場調査は英語で「market research」と訳しますが、「product research」「advertising research」という言葉と並列的に使われることがあります。

この場合の「market research」は「consumer research」を指していることが多く、主には人々が買う「もの」についての情報や、買ってからの「感情・思い」など、消費者に関する情報を収集することを指します。

 

マーケティングリサーチ

マーケティングリサーチは消費者に関する調査だけでなく、製品に関する調査、価格に関する調査、広告に関する調査など、あらゆるマーケティング活動に関する調査が含まれます。

(参考:「マーケティングリサーチの論法と技法」 上田拓治著)

実施メリット

市場調査を実施するメリットは大きく以下の3つです。


生活者の実態・ニーズを把握できる

市場調査を行うことで、生活者に関する以下のような情報を得られます。


  • 生活者のニーズ

  • 生活者のライフスタイル

  • 商品・サービスの購入理由

  • 商品・サービスの使用実態、満足度

  • ブランド認知度、ブランドイメージ

生活者起点の商品開発・マーケティングが行える

ニーズが多様化した昨今の社会においては、生活者起点でマーケティングを行う必要があります。

市場調査を実施して生活者の実態・ニーズを把握することで、本当に生活者に求められる商品開発や、効果的なマーケティングが行えます。

リスクを軽減できる

市場調査を行うことで、意思決定時のリスクを軽減できます。

例えば商品リニューアルを行うとき、インタビュー調査をもとに既存コンセプトを改善し、改善したコンセプトの受容性をアンケート調査で定量的に検証して進めることで、失敗するリスクを大きく軽減できます。

具体的な方法

 

市場調査の具体的な方法をご紹介します。市場調査は大きく「定量調査」と「定性調査」に分類できます。

 

比較項目

定量調査

定性調査

分析データ

  • 数値データ

  • 数値化できないデータ

  • 発言録や行動観察データ

調査目的

  • 仮説検証

  • 実態把握

  • 効果測定

  • 仮説立案

  • 行動理由や心理の深堀

主な調査手法

  • ネットリサーチ

  • 会場調査

  • ホームユーステスト

  • 郵送調査

  • デプスインタビュー

  • グループインタビュー

  • オンラインインタビュー

  • エスノグラフィー(行動観察調査)

 

定量調査

定量調査は、数値で表すことができるデータを収集し、分析するための調査手法です。

選択肢式のアンケート調査を行い、そのデータを集計、分析します。
定量調査の代表的な手法として、ネットリサーチ、会場調査、ホームユーステストなどがあります。

 

定性調査

定量調査とは異なり、数値データではなく、インタビューなどでヒアリングした内容を分析対象とします。

インタビューの中で、行動や感情の背景にある、その人自身も認識していない潜在ニーズを探っていきます。 



代表的な5つの手法 

定量調査と定性調査の中から、特に利用されることが多い調査手法を紹介します。

 

  • ネットリサーチ

    インターネットを通じてアンケートに回答してもらい、その結果を集計し分析する市場調査の方法です。

    調査のすべてがインターネット上で完結するため、比較的低コストでスピーディーに調査を行えるメリットがあります。

    ネットリサーチの詳細を見る

 

  • 会場調査

    製品を実際に見てパッケージを評価させたり、実際に試飲試食・試用を行ってもらって評価させたり、所定の会場に人を集めて行う調査手法です。

    会場調査の詳細を見る

 

  • ホームユーステスト

    効果を実感するまである程度の期間使用する必要がある、または普段の生活の中でテストさせたい製品についての調査の場合に、その製品とアンケートの案内を対象者に送付する調査手法です。

    ホームユーステストの詳細を見る

 

  • インタビュー調査

    インタビュー調査は以下の3種類があります。

    • デプスインタビュー(DI)

      インタビューアーと対象者の1対1で行うインタビュー調査です。

      1人を徹底的に深堀ることができるため、顧客のインサイトを探るために最適な方法です。

      また、お金や病気などのデリケートな話題を扱うインタビューの場合にも活用されます。

      デプスインタビューの詳細を見る

    • グループインタビュー(FGI)

      4~6名ほどの調査参加者に対してインタビューを行う調査です。

      定性的な情報を一度に複数人から得られるメリットがあります。

      参加者に話を振り情報を引き出す「モデレーター」の役割が非常に重要です。

      グループインタビューの詳細を見る

    • オンラインインタビュー

      オンライン上で行うインタビュー調査です。

      インターネット環境があればどこでも実施することができ、クライアント、インタビュー対象者双方にとって、場所と時間の制約が小さいインタビュー手法です。
      グループでのインタビューも、1対1のインタビューも、どちらも可能です。

      オンラインインタビューの詳細を見る

  • エスノグラフィー(行動観察調査)

    人の行動や生活環境を観察し、インタビューを行う調査手法です。

    インタビュー調査と異なり、その人がどのような行動をするか、どのような環境で生活しているか、などの情報も分析対象とすることに特徴があります。

    エスノグラフィー(行動観察調査)の詳細を見る

市場調査の進め方

 

 

市場調査の進め方は、次の5つのステップによって構成されます。市場調査の流れ

 

【ステップ1】調査目的を明確にする

課題と目的設定は、市場調査の最も重要なステップです。

企業が市場調査を実施するときは、課題や目的を抱えているはずです。

課題や目的があいまいなまま調査設計を行っても、意味のある市場調査にはなりません。

調査目的には、以下のような例があります。

 

例1.市場分析

顧客のニーズ、ライフスタイル、購買行動、認知利用実態、満足度、競合商品との比較情報などの基礎情報を収集することが目的です。

定期的に調査を行い、常に情報をアップデートしておくことが望ましいでしょう。

 

例2.アイデア創造、コンセプト開発

生活者のニーズや不満点を把握し、施策アイデアや商品コンセプトなどへ生かすことが目的です。

既存商品の改善やリニューアルであれば、想定ターゲット層を明確にして、その層へのアンケート、インタビュー調査を行っていきます。

新製品開発であれば、想定する顧客を中心において新製品のアイデア開発を行い、アイデアを評価させ、コンセプトに落とし込んでいきます。

 

例3.コミュニケーション戦略の改善

生活者に行うコミュニケーションが、ターゲットに刺さるものであるか確認することが目的です。

例えば広告やキャンペーンの実施時に、市場分析から得た情報をもとに、ターゲットがどのようなところで情報収集をしているか、どのような情報を求めているのか、などを検討します。

 

例4.商品評価

既存商品の場合は問題点を探り改善への道筋を得ること、新商品の場合はコンセプトから実際に商品にしたときの受容性を確かめることが目的です。

 

【ステップ2】調査設計を行う

調査設計では、実施する調査手法を決定します。

代表的な手法には、インターネット調査、グループインタビューなどがありますが、調査課題と目的に適した調査手法を選択してください。

その後、調査目的をかなえる質問設計、調査票作成などを行います。

 

【ステップ3】調査を実施する

ステップ2で策定した計画に従って調査を実施します。

調査時のポイントは手法によって異なります。

定量調査であれば、事前の調査票設計や分析イメージの明確が重要です。

定性調査であれば、調査対象者の選定やインタビューフロー、調査後のワークショップの実施などがポイントです。

 

【ステップ4】結果分析を行う

調査終了後データの集計・分析を行い、レポートを作成します。

ただ調査結果をまとめるのではなく、どのようにレポートを活用するか念頭に置きながら作成することが大切です。

 

ステップ5】意思決定を行う

市場調査の結果をもとに、意思決定を行います。

仮説検証の市場調査を実施したのであれば、その検証結果をもとに次のアクションを決定します。

仮説立案の市場調査を実施したのであれば、その仮説を検証する何かしらのアクションをとっていくことになります。

市場調査で注意すべきポイントとは

市場調査を行う上で注意すべきポイントは、以下の4つです。

 

外部委託すべきか検討する

市場調査を実施する際に、自社で実施すべきか、外部の企業に委託するべきかを検討してください。検討ポイントは以下の3つです。


  • リテラシーがあるか

    市場調査の経験、リテラシーが自社になければ、外部の企業に支援してもらいましょう。

    特に調査目的と調査結果の活用イメージが明確でない場合は、そもそもの課題から相談できる企業を選びましょう。

  • 調査対象者を用意できるか

    市場調査を支援している企業は、自社に調査専用のパネル(アンケート会員組織)を保有しています。調査対象者を自社で用意できない場合は、外部の企業に依頼するとよいでしょう。

  • リソース
    外部に依頼すると、自社で実施するよりもコストや時間はかかってしまいます。

    例えば調査設計部分だけ依頼する、調査回答者だけを用意してもらう、なども検討するとよいでしょう。

     

調査の目的を意識する

市場調査では最初の目的設定が最も重要です。

目的設定によって調査が成功するかどうかが決まると言っても過言ではありません。

市場調査の目的を設定するために、まずは現状の課題を整理します。

仮説を立てる

市場調査の中でも特に定量調査では、仮説を立ててから調査を行うことが非常に重要です。

仮説とは、調査で聞きたいことに対しての仮の答えです。

その仮説がなければ、調査結果を活用するときに、どのようにデータを活かせばよいかわからなくなってしまいます。


調査対象者を適切に設定する

調査をだれに行うのか、というのは非常に重要なことです。

例えば、40代以上をメインターゲットとしている化粧品について、インタビュー調査を行ったとき、40代と50代では評価がまったく違うことがあります。
また、金額の捉え方もその人の世帯年収や美容意識によって異なります。

調査目的に合った対象者条件を具体的に設定しましょう。

市場調査の具体的な事例をご紹介

弊社で実施した調査事例をご紹介します。

 

【食品製造販売】商品リニューアルを成功させるため市場調査を実施

  • 企業名

    株式会社はくばく

  • 実施した調査
    ネットリサーチ・デプスインタビュー

  • 目的背景

    商品パッケージのリニューアル後に売り上げが減少。リニューアル目的だった潜在顧客獲得ができていたのか、顧客実態を把握するため調査を実施しました。

  • 調査結果、活用

    顧客を自社商品へのロイヤル度で分類し、それぞれの顧客層にデプスインタビューを実施しました。

    その結果、ロイヤルカスタマーの特徴や選定理由がわかり、ロイヤルカスタマーを増やすためのアイデアを得られました。

    また一般顧客層が商品を購入するまでの経路も把握でき、新規顧客獲得のためのヒントを得ることができました。課題とやるべきことが明確になり今後の販促活動に活用できました。

 

【ITサービス】1つの調査結果を、さまざまな用途、部署横断で最大限活用

  • 企業名

    Sansan株式会社

  • 実施した調査

    ネットリサーチ

  • 目的背景

    契約や法務、ガバナンスに関するビジネストレンドを意識したテーマで調査を行い、結果をPRに活用するため調査を実施しました。

  • 調査結果、活用

    調査結果はプレスリリース、オリジナルコンテンツ、イベントとの連動コンテンツなど、さまざまな用途に活用しました。
    リード獲得を担うマーケティング部が調査結果をメルマガに引用したり、事業部が営業資料に活用したりと、部署を横断して一つの調査結果を有効活用しました。

 

【アパレル製造販売】ネットリサーチの結果をPRに活用

  • 企業名

    菅公学生服株式会社

  • 実施した調査

    ネットリサーチ

  • 目的背景

    教師をターゲットとしたオウンドメディアのコンテンツに利用するため、中高生を対象とした調査を実施しました。

  • 調査結果、活用
    オウンドメディアで公開した調査結果について、テレビや新聞社などのメディア、教育委員会などから問合せが多く寄せられ、企業ブランドの向上につながりました。

    コンテンツを継続的に発信できるようなり、オウンドメディアのPV増加にも貢献しました。


【食品製造販売】マーケティングプロセスのあらゆる場面で市場調査を活用


  • 企業名
    六甲バター株式会社

  • 実施した調査

    インタビュー調査、ネットリサーチ

  • 目的背景

    消費者の意識や購買理由を把握し、商品開発や商品パッケージ開発、社内プレゼン、バイヤーへの説明などに活用するために調査を実施しました。

  • 調査結果、活用

    消費者が感じている商品の強みとブランドイメージを把握でき、市場におけるブランドポジションが明確になりました。

    調査結果をバイヤーへの説明資料に入れたことで、商品の魅力や優位性を効果的に伝えることができ、商品の売り上げ増加に貢献しました。


  • 六甲バター株式会社

    マーケティングプロセスのあらゆる場面で市場調査を実施。市場調査で顧客の声を取り入れることで、社内外に向けて商品価値を明確に伝えられるようになりました。

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おわりに

市場調査の実施メリットは、単に市場の動向を把握できることにとどまりません。

市場調査で得た情報を商品開発やマーケティング戦略にフィードバックし、売り上げや利益拡大につなげることができます。

ネオマーケティングでは、マーケティング課題や調査目的を明確にするところからご支援しています。

市場調査について不安やお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。


ネオマーケティングは国内約2889万人のアンケート会員を保有するパネルネットワークを構築、ご希望の調査対象者にリサーチを実施することが可能です。
マーケティング課題を解決し、必要なデータを取得するための調査設計から、調査結果の活用まで、伴走してご支援しています。リサーチを起点に、デジタルマーケティング、PR、ブランディング支援も行っています。
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