デジタルマーケティングにおいてコンテンツや記事作成をする場合、その骨組みや内容を決める際に欠かせないのがユーザーニーズの分析とニーズの発掘です。では一体、ニーズを発掘するにはどのようなプロセスが必要なのでしょうか。デジタルコンテンツにおける記事作成に必要なニーズ発掘のコツやその方法について解説します。
なぜ記事を作成する際にユーザーニーズを発掘することが大切かというと、ニーズのないところには需要や収益性が見込めず、デジタルマーケティングがビジネスとして成立しないからです。
読みたいと思わない記事、必要とされていない情報を発信したところで、多くのユーザーからのアクセス数を期待することはできませんから、アクセスがない以上、その先の「物を買ってほしい」「○○に入会してほしい」といった目的に結びつけることができません。
記事はいわば収益に結びつけるための「呼び水」や「導入口」のようなものですが、魚の来ない漁場にいくら網を張っていても魚を獲ることができないように、ニーズのない記事を作成・発信しても収益が見込めないということになります。
デジタルコンテンツにおけるニーズを発掘するのに欠かせないのが、検索エンジンによる検索結果です。そこには、たとえばユーザーが「□□□」という事柄についてどんな情報を知りたがっているかに、ユーザーニーズの情報が凝縮しているといっていいでしょう。
全世界で最も利用されている検索エンジンといえばGoogleですが、「□□□」というキーワードでGoogle検索をした際に「関連する検索キーワード」として表示された関連キーワードは、多くの人が「□□□」と紐づけて知りたいと思っている「ユーザーニーズ」になります。
その「関連する検索キーワード」は「多くの人がその事柄に関して知りたがっている情報」ですから、「□□□」に関する記事を作成する場合は、ニーズを意識した情報やキーワードを多く盛り込むことが「読まれる記事」を作るヒントになるということです。
前項でGoogle検索の例を挙げましたが、ここではニーズ発掘をさらに深掘りするのに役立ちそうなフレームワークをいくつかご紹介します。フレームワークとは思考の枠組みのことです。ロジカルに分析して思考を整理するのをサポートしてくれます。
同質のニーズを持つグループに市場を細分化するSegmentation(セグメンテーション)、細分化したグループから顧客対象を決めるTargeting(ターゲティング)、ターゲットに対する自社の立ち位置を決めるPositioning(ポジショニング)の3段階からなるフレームワークです。
ユーザー(=ペルソナ)目線で行動や感情を分析・理解し、ニーズを見出すフレームワークです。ペルソナが①見ているもの②聞いていること③考え感じていること④言っていることや行動⑤痛みやストレス⑥得られるものや欲しいもの、といった6つの要素から分析するのが一般的です。
デジタルマーケティングを展開する場合、コンテンツを通じて提供したいサービスや商品があるはずです。ユーザーニーズを発掘する際は、あらかじめ自社のサービスや商品のユーザー(=ターゲット層)を明確に絞っておく必要があるでしょう。年齢や性別、職業によってユーザーニーズはまちまちです。
事前にターゲット層をきちんと設定できていないと、分析する対象範囲が広くなる分情報が分散して焦点がぼやけてしまいます。無駄な労力を使うだけでなく、正確なニーズを炙り出すこともできません。有益で効果的なニーズを発掘してそれを記事作成に反映させるためにも、まずはユーザーのターゲット層を明確に設定することが大切です。
ターゲットが絞り込んだら、そのターゲットのニーズをネットリサーチやフレームワークなどで分析し、ユーザーニーズ(=知りたい情報)を炙り出していきます。その情報を作成記事に上手く盛り込むことが、デジタルマーケティングにおけるコンテンツの有効活用といえるでしょう。
編集部