経営者に取材・インタビューの方法とは?
ライター:株式会社ネオマーケティング
公開日:2023年08月08日
| 更新日:2023年11月20日
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コラム
記事作成の中でも「経営者インタビュー」は、質の高い原稿を作成するためのスキルがライターに求められる分野です。
経営者への取材を必要とする媒体は、求人広告や対談記事、企業のWEBページまで多岐にわたります。
企業にとっても経営サイドによる考えをストレートに読者へ伝えられるため、ファン作りや売り上げの増加にも結びつきやすい施策です。しかし利点がある一方で、記事の内容ひとつで炎上をまねき会社の評判が著しく落ちてしまうなど、大きな損害を与えてしまうケースもありえるのです。
今回は、これから経営者インタビューを経験していくライターに向けて、基本的な取材時の留意点と事前準備のポイントについてお伝えしていきます。
掲載媒体と記事内容を確認する
インタビューの依頼を受けたら、まずは「作成した記事が、何に載るのか」と「何のために作成するのか」の2点を必ず確認しましょう。これらを確認するのは、今回の原稿を誰に向けて書くのかを認識するためです。
たとえば、同じ「職場における、理想のリーダー像について」のインタビューであったとしても、新卒生向けの求人原稿と管理職についているビジネスパーソンが読む媒体では、取材で聞くべき内容がまったく異なります。
依頼主側の期待するゴール(記事を読んで社風に共感してくれる優秀な人材が欲しい・寡黙で知られる社長の隠れた一面を取り上げてほしい……等)によっても、アプローチが変わるため、以下を書き出してから次の作業に移ります。
・取材相手は誰か
・どの媒体に載る、何のための原稿か
・誰に、どんなメッセージを届けたいのか
・ゴールはどこか=原稿を読んだ人に、どんな変化を与えたいか

取材対象者(インタビュイー)について、情報を集める
次にインタビューの準備として、取材対象者の情報を集めていきます。もしかしたら、「取材の場で質問ができるのに、どうして事前に下調べが必要なのか?」と感じるかもしれません。
インタビューのために用意される時間は、おおむね1時間から、長くても2時間程しかありません。この時間は、既出情報の確認とまだ世に出ていない情報を引き出すために使った方が効率的です。
取材にあたって7〜8割程度はいったん事前情報で仮の構成案をあらかじめ完成させ、新しく引き出した情報で残りを埋めるイメージを持ってください。
取材対象者の情報
・取材相手が属する会社、団体の公式HP
・ブログやtwitterなど、公に対して情報を発信しているSNS
・WEB、雑誌や新聞・映像を問わず過去に取材を受けた媒体
・取材に際して提供される資料・書籍など
取材対象者が所属している、環境に対しての情報
・どんな仕事をしているのか
・どんな特色を持つ業界なのか
・業界における、取材対象者(所属会社)の位置づけ
・掲載予定の媒体では同業他社がどのように紹介されているか
これらの情報が探しても見つからない場合には、インタビュー依頼元の編集者や代理店・出版社へ相談をしてみてください。原稿作成の依頼が発生している以上は何らかの資料があるはずですし、取材対象者へ資料提出を促してくれるケースもあります。
質問リストを作成する
最後に、当日に使う質問リストを作成します。
1時間ほどの取材であれば、おおまかな質問を10個ほど用意するのが目安です。その際、経営者ならではの話が聞けるような質問を盛り込むことも重要です。その後、大枠の質問を補足する細かい質問をいくつか足していくと、深みのある回答を得ることができます。
例)
・御社で今、必要とされているリーダー候補はどんな資質を持った人ですか?
・具体的には、どんな仕事や行動ができる人を求めていますか?
・入社後に実務を通して、経験不足の部分を補っていくことはできるのでしょうか?
・過去、入社後に頭角を現した社員さんは、どんな経験を積んでリーダーになられていますか?
こうして作った質問は、大枠の部分を先方に伝えておいてもらいます。
当日に初めて質問を相手に知らせる方法もありますが、ニュース性の高い取材でなければ、おおまかな質問項目は事前に伝えておくのがおすすめです。
経営者は忙しい方が多いため、あらかじめ内容を伝えておくことで、深堀された回答を得やすくなります。
まとめ
初めての企画を担当する場合には、質問リストを早めに担当者へ渡し、方向性が媒体に合っているかもあわせて確認するといいでしょう。
経営者インタビューは把握すべき情報量が多いため、事前の準備をどこまで進めたかによって原稿の完成度が決まります。
当日の取材と異なり自分のペースで進められる部分ですので、十分に時間をかけて事前のリサーチを行うようにしましょう。
編集部
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