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ペルソナとは

ライター:佐藤 秀行

公開日:2022年07月01日 | 更新日:2023年11月15日

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目次

今回は、ペルソナとペルソナの設定について解説をしていきます。

自社の商品やサービスを使ってくれるユーザーはどんな人なのか? その属性やライフスタイル、価値観などを具体的にある一人の人に投影したのが「ペルソナ」です。
商品やニーズ開発の際によく用いられ、ネオマーケティングでも顧客分析のソリューションの一つとして支援をしています。
しかし、正直、「もったいないな」と感じることが少なくありません。せっかく行うペルソナ分析が、十分に活かせるものになっていないケースが多いからです。

 

ペルソナとは?

ペルソナは、架空の氏名・年齢・職業・年収・生活価値観などで作られたターゲットユーザー像のこと。アンケートやインタビュー調査を行い、具体的な人物像を描いていきます。たとえば、次のようなかたちでまとめられます。

※あるサプリメント商品のペルソナ像を想定して作成。
●性別:女性
●年齢:40代後半
●家族構成:働き盛りの夫と子どもが2人
●世帯年収:800万〜1000万円
●居住地:武蔵小杉周辺の高層マンション
●趣味:ヨガ、ランニング
●情報収集:@コスメの口コミや梨花や熊沢千絵などモデルのインスタを頻繁にチェック。雑誌は『Story.』『BAILA』をdマガジンで購読
●買い物をする店:日常的に利用するのは駅前のショッピングモール
●健康や美容に対する関心が高く、好奇心旺盛。50歳を前にして、アンチエイジングにも関心を持ち始め、「まずはサプリでも」と考えている


こうした人物像から、商品であるサプリメントをどのような動機・理由で選び、購入するのか、そのシナリオまでを描いていきます。

そのペルソナ、全社で使えますか?

ペルソナ分析の最大の目的は、全社的に顧客像を一致させ、生活者へ首尾一貫したアプローチをするため。ブレのないブランド戦略を進めるためです。


その目的から考えると、ペルソナはマーケティングや広告、商品開発に製造、営業、接客・販売など、各部署で共有し、それぞれの部門で活用することを前提に作られるべきです。実際、ペルソナ分析のご依頼を受けると、「なんにでも使えますよね?」と言われることがあります。

しかし、先に提示したようなペルソナ像が、果たして全社的に活用できるのでしょうか。

広告・宣伝部がキャッチコピーやキービジュアルなどのクリエイティブを制作したり、露出する媒体を決めたりするには、先ほどの粒度のペルソナ像があれば十分でしょう。憧れのモデルなども示されていますから、CMにどんな人を起用すればいいのかについても方向性が明らかです。

しかし、製造や営業、接客・販売部門はどうでしょう?

製造部門が知りたいのは、顧客が求める機能性やデザイン性です。自分たちが作っているものは、果たしてターゲットのニーズを満たしているのかどうか。その答えが、先のペルソナにあるでしょうか?
製造担当者にしてみたら、読んでいる雑誌や趣味といった情報は不要でしょう。必要なのは、どんな商品を好み、どう使っているのかです。

接客や販売部門では、ペルソナから販売促進ツールや対応マニュアルの作成を行います。しかし、商品はショッピングモールにだけでなく、百貨店やドラッグストア、家電量販店などさまざまなシチュエーションで商品が売られているわけで、あのペルソナ像からはほとんど情報を得ることができません。
先ほどのようなペルソナ像は、販売“戦略”の立案には有効かもしれません。しかし販売“戦術”になったときに、 まったく使えない仕様になってしまうのです。

ぺルソナのアウトプットは「社内の○○さん」

ネオマーケティングでは、ペルソナ分析は「社内の○○さん」まで落とし込むことを推奨しています。このご提案をすると、マーケティング担当者の方から苦笑いされることが多いのですが、実はとても重要でかつ有益です。

社内の実在する人に落とし込む
メリット

まず、より具体的にイメージしやすい、という点にあります。

どういう性格でどんな生活価値観を持っているかなど、詳細にしていったとしてもペルソナは存在しないバーチャルの人です。ペルソナの作成自体、いわば“妄想の枠”を決めるようなものではありますが、妄想だとしても、みんながよく知っている人であれば、すぐに同じイメージを抱くことができます。

「埼玉県在住の専業主婦。持ち家だけれど、残りのローンは32年。都内の商社に勤める夫と幼稚園児、0歳児の母親」と言われても、想像には限界はあります。しかし、『クレヨンしんちゃん』のみさえと言われたら、その一言で、どんな人物なのかわかるでしょう。

この”誰もがイメージしやすい”ということが重要なのです。

そして、もう一つ。『クレヨンしんちゃん』のみさえに話を聞くことはできませんが、「社内の○○さん」であれば、すぐに聞き取りができます。その○○さんが広告部や販売部であっても、何か迷ったらすぐにヒアリングができます。商品を試してもらいその感想を聞くことも可能です。

新商品の開発や商品のブラッシュアップのたびに、方向性に間違いがないか、調査をして確認をしていては時間もコストもかかります。
しかし、社内にリアルなペルソナがいれば、その人に聞けばよいのです。昨今、よく言われている「PDCAサイクルの高速化」も可能になります。

目的と活用範囲を明確に

ペルソナを作成するのになにより重要なのは、その目的です。
広告に活用する、あるいは代理店向けにオリエンテーションするために使う、という目的だけであれば、先に示したようなペルソナで十分でしょう。ですが全社で共有して活用していきたい、というのであれば粒度をもっと下げていく必要があります。

最終目的が何かが明確になれば、情報をどこまで細かく落とすべきかも定まります。
せっかくコストをかけてペルソナを作成するのですから、マーケティングと広告・宣伝だけにしか活用できないのでは、やはりもったいありません。
最後に、ペルソナを作ることはゴールではありません。軸足を決めて、きちんと設計し分析をすることが重要です。ネオマーケティングでは本当に活用できるペルソナ分析を、サポートいたします。

 

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佐藤 秀行
WRITER
佐藤 秀行
食品・飲料・日用品等のメーカー、広告代理店の中でも、国内有数の大手企業を顧客にもち、 マーケティングリサーチの企画設計・実査運用を行う。業界歴10年以上。 リサーチ後のマーケティング支援実績も豊富で、マーケティング領域のコンサルティングを多く担当。 ネオマーケティングに入社後はクライアントのニーズにあわせ、売上・運用等の課題解決をゼロベースから支援。数々の顧客を成功に導く。

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