ホームユーステスト(HUT)とは?実施目的や成功ポイントを紹介!

ライター:株式会社ネオマーケティング

公開日:2022年03月28日 | 更新日:2022年11月22日

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HUT(ホームユーステスト)という調査手法が、このコロナ禍の中で非常に増えています本コラムでは、HUT(ホームユーステスト)とは、そもそもどのような調査か、どのような時に活用できるのか、失敗しないために抑えるべき要点は何か、解説します。

HUT (ホームユーステスト)とは

HUTとは、「Home Use Test(ホームユーステスト)」 の略です。新製品や改良品を調査協力者の自宅に送付し、普段の生活の中で、ある一定期間、試飲・試食または、試用してもらい、アンケートで試した感想・評価を取得する調査手法の1つです。 

実生活の中で、試飲・試食、試用してもらうため、一般生活者の素直な回答を得やすく、消費者ニーズを把握することが出来ます。製品を実際に試飲・試食・試用してもらう調査として、会場調査(CLT)に並ぶ代表的な調査手法です。 

会場調査 とは、指定の会場でアンケートに回答したもらう調査手法です。

 

会場調査についてはコチラ

会場調査、HUT(ホームユーステストの違い

会場調査では、所定の会場に調査対象者を集めアンケートを行います。 会場調査は、調査員の監視の下、回答環境を完全にコントロールして調査することが出来ます。製品の触り方、試し方、見る位置、光、回答の方法など、全てを調査主体の意図する条件でコントロールできると言えます。 

その反面、自宅にテスト品を送付するホームユーステストのように普段の実生活の中で感じた意見を収集することはできません。あくまでもその会場で製品を見てもらう、触ってもらう、試してもらってアンケートに回答させる手法です。  

会場調査では所定の会場で調査を実施するため、1人の調査協力者に対して数日間連続して調査することが難しいというデメリットがあります。  

その点、ホームユーステストは調査協力者に会場に来てもらう必要もなく、調査協力にかかる負担が会場調査よりも少ないと言えます。一定期間使用しないと効果や感想を取得できないテスト品の調査であっても行うことができます。

HUT(ホームユーステスト)を実施する目的

ホームユーステストは、一般的に以下のような目的で実施されます。 

 

<目的>  

・市場投入前に「自社新製品」を使用してもらい、その評価・感想を知りたい 

・市場投入後の「自社既存製品」を使用してもらい、改善箇所を明らかにしたい  

・「自社試作品」を複数使用してもらい、どの試作品を製品化するか検討したい  

・「自社製品」を一定期間使用してもらい、その評価・感想を知りたい 

・「自社製品」が全国の消費者に実生活の中でどのように使用されるのか知りたい

HUT(ホームユーステスト難しい点

会場調査との使い分けが必要なホームユーステストですが、仕様上の難しさもあります。

 

■情報漏洩の可能性 

調査で扱う製品は上市前のテスト品であることも多くあります。調査協力に関する契約を結んでいるとはいえ、テスト品の情報が洩れる可能性はゼロではありません。過去20年以上、ネオマーケティングが実施した調査では情報漏洩はおきていませんが、会社の方針として実施がどうしても難しい場合は、調査対象者と調査方法を検討する必要があるでしょう。

 

■調査環境を完全にコントロールできない 

ホームユーステストは、調査協力者の自宅でテスト品を試してもらいアンケートに回答してもらう調査のため、調査協力者のテスト品の試し方、アンケート回答の詳細を完全にコントロールすることができません。 

テスト品が一定期間喫食する必要がある健康食品だった場合、食べる量、時間、頻度、食べ方など、調査に際してあらゆる条件が設定されるはずです。事前の電話や案内状、途中の連絡等でそれらを何度も案内はするものの、意図せず(故意でなく)その条件から逸脱してしまう調査協力者が出ないとも限りません。調査協力者に強いる条件は軽いほうがいいでしょう。 

 

■アンケート回答への深堀ができない 

ホームユーステストでは、テスト品の使用後に、そのテスト品についてのアンケート調査を、ネットもしくは紙で実施することがほとんどです。その場で回答結果を調査員が確認できる会場調査とは異なり、アンケート回収後にしか回答内容を見ることはできません。 

あいまいな自由記述に対してもっと深堀したい、こういう内容も書いてほしい、ということがあったとしても、それを叶えるのは難しいのです(別途調査をおこなうことで無理ではありません)。後でこれも聞きたい、ということにならないように、アンケートの調査項目と質問文の作り方が非常に重要なのです。 

調査票作成のポイントについてはコチラのホワイトペーパーをご覧ください

また、テスト品を使用する際の様子や表情を観察することもできません。もしそのようなところも確認したい場合は、後述するオンラインインタビューや動画納品を合わせて実施するのがよいでしょう。 

 

オンラインインタビューとは

エスノグラフィーとは

失敗しないポイント、成功する調査のコツ

■1:調査協力者の途中離脱を見据えたリクルーティング  

調査中に調査協力をやめてしまう、最後まで調査に参加しない協力者がいないとは限りません。テスト品を使用する期間が長ければ長いほど、その可能性は高まります。 

途中で調査離脱が起こりうることを想定した上で、十分なサンプルサイズを担保できるように、目標より多く調査協力者を確保することが大切です。 目安として、必要なサンプルサイズより約10%多く確保すると良いでしょう。 

 

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■2:案内資料は、だれが見ても分かりやすい内容で作成する

ホームユーステストで調査協力者に送付する案内資料について、専門用語や専門的な内容を記載し過ぎるのはお勧めしません。調査協力者が内容を理解できず、調査方法を間違う可能性や、途中で調査協力をやめてしまう可能性があります。  

一方で、内容を簡潔に(少なく)記載しすぎても、テスト品の使用方法を間違ってしまい、適切なデータを収集することができない可能性があります。  

案内状を作成するときは、読み手の目線で作ることが前提です。外部のパートナーにチェックしてもらう、もしくは要件だけ伝えて作成は任せるのが良いかもしれません。 

HUT(ホームユーステスト)成功事例

実際に弊社でご支援したホームユーステストの事例をいくつかご紹介します。

 

事例①:皮膚に関するサプリメントのホームユーステスト 

・課題、調査目的  

開発中のサプリメントについて、商品力を高め、次の商品開発に利用できるデータを取得したい、という課題がありました。しかし、希望する調査対象者の条件が「特定の皮膚症状を持っている人」と厳しいものでした。医療機関とのコネクションはありましたが、条件に合った調査協力者を一定数確保できるか、懸念がありました。 

 

・調査対象者 

一都三県に在住の40~59歳の女性で、特定の皮膚症状の人 

 

・調査内容 

〇スクリーンニング調査(調査対象者を絞り込む調査) 

該当箇所の皮膚の写真を撮影して提出してもらい、条件に確実に合致した対象者のみで調査を開始しました。 

〇試用を終えての調査 

肌の状況、体の健康状態、自覚症状について、商品を使用した後の評価を調査しました。 

 

・調査結果の活用  

病院での検査データと長期間の試用テストの結果により、製品の肌への効果を改めて検証することができ、今後の商品開発にデータを活かす具体的な道筋まで確認するに至りました。さらに、調査データは営業資料や販促物にも2次利用することができました。 

 

■事例②:スキンケア製品のホームユーステスト

・課題、調査目的  

スキンケア製品のリニューアルの方向性を絞り込むために、それぞれのテスト品の評価を定量・定性データで必要としていました 。更に、得られた情報を基に改良したリニューアル製品への評価データ、その後の販売促進のためのデータも同時に取得することを目的としていました。 

 

・調査対象者 

一都五県に在住の50歳~79歳以上の女性で、指定店舗でスキンケア商品を購入した人  

 

・調査内容 

ホームユーステスト後にアンケート調査で定量データを取得し、更にグループインタビューで詳細な定性情報を取得。その情報を基に製品に更なる改良を加え、再度ホームユーステストを行いました。 

①HUT:商品使用感の絶対評価・相対評価、コンセプトの比較 

②GI:使用感についての深堀 

③HUT:最終製品の満足度取得  

 

・調査結果の活用  

今回の調査を行った結果、最終的な製品の総合評価で「良い」と回答した人が10.5ポイント上昇し、製品の特徴を示すあらゆる詳細項目の評価が上昇。  

今後も使用したいと回答した人は25.2ポイント上昇し、調査データを基にした更なる改良で、より消費者に受け入れられる商品にすることができました。  

 

■事例③:食器用洗剤に関するホームユーステスト 

・課題・調査目的  

新製品のボトルが同じタイプのもので洗剤を出す注ぎ口の異なる注ぎ口の2種類のうち、どちらがよいのかを確かめたい、という課題がありました。 

 

・調査対象者 

全国の20~69歳の男女で、普段自宅で週に4日以上、食器用洗剤を使用して洗い物をする方 

 

・調査内容  

それぞれの注ぎ口の新製品を試用してもらい、洗剤出しやすさ、容器の使いやすさ、各容器の総合満足度等を調査しました。  

 

・調査結果の活用  

食器用洗剤の改良の為の、基礎情報としてデータを活用しました。 

HUT(ホームユーステスト)と他調査を組み合わて実現できること 

自宅でテスト品を試用してもらうホームユーステストに、定性的なインタビュー調査を組み合わせることで、定量と定性、両方のデータを取得することができます。テスト品についての使用感、感想、評価も、使用してすぐインタビューするからこそ詳しく話してもらうことができます。 

オンラインでのインタビューを行い、インタビューの中で、送付した製品を試飲・試食・試用してもらうことで、画面越しで対象者の試食・試飲している様子を見ることができます。 この方法であれば、調査環境をコントロールしづらいという課題も解決できるでしょう。また、ホームユーステストのアンケート調査の自由記述で記載された回答について、その場で深堀りして聞くことが可能です。  

  

過去ネオマーケティングが実施したホームユーステストで、インタビュー調査を組み合わせての実施が多い商品カテゴリは、化粧品・飲料・栄養補助食品 などです。これらの商品は、ホームユーステストとインタビュー調査を組み合わせと、非常に相性がいいと言えるでしょう。 

 

また、ホームユーステストの様子を動画で収集してもらうことも可能です。実際に製品を試用している様子を撮影してもらい、調査協力者がどのように製品を試食・試飲しているか、後日その様子を振り返ることができます。

まとめ

新型コロナウィルスの感染拡大により、特にこれまで会場調査で上市前の製品評価を実施していたものをホームユーステストに切り替える企業が増えています。ネオマーケティングでは上市前を扱った製品のホームユーステストの実績も豊富にあります。 

ホームユーステストのご要望、ご不明点などあればご相談ください。 

 

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