クリエイターに発注する際のディレクションのポイント

ライター:土田 琢磨

公開日:2022年03月01日 | 更新日:2022年08月30日

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ウェブサイトやパンフレット、PR動画などの制作物を発注する際、「何をどこまで伝えたらいいのかわからない…」と戸惑うことはありませんか? あるいは、納品された完成品を見て、「なんか思っていたのと違う…」と困惑したり。
クリエイターへ指示を出すのはなかなか難しいものです。本コラムでは、失敗しないクリエイティブディレクションに必要な3つのポイントをご紹介します。

オリエンシートを作って提示する

ウェブサイトやパンフレット、動画などを制作するとき、目的や意図、ターゲット、訴求すべき内容があるはずです。こうした基本情報をとりまとめ、費用と納期も記載した「オリエンシート」を作成し、クリエイターの方に提示しましょう。

「打ち合わせ時に口頭でちゃんと伝えているよ」という方もいるでしょうが、やはり文面で残すことが大切です。
シートにまとめることで自分の考えが整頓できますし、シートをベースに関係者と情報を共有することができます。また、何をどう伝えたのかが形に残るので、制作期間中に迷ったとき立ち返ることができます。
たびたび、オリエンを行う人は、基本フォーマットを作っておくことをおすすめします。

<オリエンシートに盛り込むべき項目>
●目的・意図
●ターゲット
●訴求内容
●期待する効果
●納期
●金額
●その他、留意点
一からオリエンシートを作成するのが手間な場合、あるいは時間がないときは、機密保持契約を交わした上で、そのプロジェクトに対して社内で共有されている資料をそのままクリエイターサイドに提示して、説明するという方法もあります。
重要なのは、その制作物の意図・目的、ターゲットを明確にし、いつまでにこのぐらい金額で作ってほしいのかを、文書にまとめて共有することです。

「考え方のフレーム」をていねいに伝える

マーケティングや広告・宣伝担当の方から、「クリエイターに発注するときに、どこまで細かく伝えたらいいかわからない」という悩みの声を聞きます。
こと細かに伝えすぎてしまうと、ガチガチにルールが決まってしまって、クリエイティブの幅が狭くなってしまうのではないか?
でも一方で、イメージ通りのものを仕上げてもらうには、ある程度、指示をしないと伝わらないんじゃないか? このバランスに難しさを感じている方は多いようです。

じつは、依頼を受けるクリエイター側も同じように戸惑っています。
ディテールまで細かく指示をされると、できることが限られ、自分のアイディアを発揮する余地がなくなってしまいます。
逆に、「プロにお任せします」と、ヒントを与えられないまま発注されても、雲をつかむように迷いながら制作するしかありません。
結果、クリエイターは正解がわからないまま提出し、発注した担当者は「思っていたものと違う…」とがっかりすることになる。両者にとって、不幸な仕事になってしまいます。

このディスコミュミュニケーションを解消するために、どうしたらいいのでしょうか? それには、やはりきちんと伝えるしかありません。伝えるのは、言葉やビジュアルそのものではなく、「考え方のフレーム」のディテールです。

そのプロジェクトにあたって、社内のメンバーでミーティングを重ねたことでしょう。その思考のプロセス、話し合いのなかでまとまったユーザー行動や気持ちといった考え方のフレームを、ていねいに輪郭をなぞるように伝えます。

たとえば、《初心者向けの習いごとを検索できるサイト》を制作するというとき、こんな伝え方はどうでしょう?

「何か習いごとを新しくはじめようと思っている人は、『大丈夫かな、できるかな』という気持ちと同時に、ドキドキワクワクした気持ちがあります。不安とポジティブさがミックスされた状態の人に対し、いろんな習いごとが詰まっていて、わかりやすくて、選ぶのが楽しくなるようなそんなサイトにしたいんです」

デザインについての仕様ももちろんお伝えします。その上で、見た人が「どんな気持ちになってほしいのか」「どんなふうに見てもらいたいのか」が十分伝わると、クリエイターの中で言葉やビジュアルが浮かび上がってきます。最終的なアウトプット、ゴールイメージを浮かべることができます。

発注するときは、クリエイターが大きく飛び立てるジャンプ台を作るという意識をもってください。
いい意味で期待を裏切る、いい制作物ができるときは、クリエイターが大きく飛び立てたとき。それは、発注した担当者の土台づくりが成功したということでもあります。


クリエイティブディレクターに相談する

動画は動画専門のクリエイターへ、サイトはWebデザイナーへと、個別に依頼するのも一つの方法ですが、クリエイティブディレクターがいる会社に相談することで、ディレクションの悩みは大きく解消します。

クリエイティブディレクターは、その企業やブランド、プロジェクトなどの“表現”に関する責任者であり、同時に課題の抽出やコンセプトの決定、ゴールイメージの設定など、広い視野でマーケティング活動やブランディングにかかわっています。
クリエイティブディレクターはクリエイターであり、ディレクターでもあります。
ディレクターの立場で話を聞いて、クリエイターの言葉で制作者に伝えてくれる、いわば、最適な「翻訳家」だといえます。

また、クリエイティブディレクターは、通常、ストラテジックプランナーと一緒に広告やマーケティングの戦略部分からかかわっています。当然、制作物の意図を俯瞰した立場で理解しているので、より的確なディレクションをしてくれるでしょう。

最適なソリューションのためにも

プロジェクトや制作物ごと、個別に発注するのではなく、まとめてクリエイティブディレクターに相談するメリットはこれだけではありません。
繰り返しになりますが、制作物を作るときには目的や意図があります。しかし、必ずしも、目的や意図に応じたソリューションを選択できているとは限りません。

たとえば、自社サービスの会員数の増加のために、動画を制作しよう!と決まったとしても、会員数を増やすという目的のためには、サイトを作ったほうが効果的かもしれません。
逆に、サイトを作りたい!と言っているけれど、「認知拡大」が目的だとしたら、YouTubeチャンネル開設のほうがいいこともある。

目的に応じた最適なソリューションがあるはずなのに、上層部の指示や担当者の主観などで、間違ってしまうケースは珍しくありません。
そんなとき、発注を受けたクリエイターは「あまり意味がないんじゃないかな…」と内心思ったとしても、依頼を受けるでしょう。そして、素晴らしいクリエイティブが仕上がってきたとしても、期待したほどの効果は得られないでしょう。

一方、クリエイティブディレクターは、マーケティングやブランディングをトータルで見ています。どの施策が最適なのか、ソリューションの選択も含めて一緒に考えていきます。
そうした意味でも、クリエイティブディレクターに入ってもらう意味は大きいといえるでしょう。ネオマーケティングでもクリエイティブディレクターが加わりながら、マーケティング施策をトータルでサポートしています。

クリエイティブを効果につなげるためには、ディレクションはとても重要です。
「オリエンシートを作成する」「考え方のフレームを伝える」「クリエイティブディレクターに相談する」――。
マーケティングや広告・PRの担当者でクリエイティブディレクションに悩んでいる方は、是非、この3つのポイントを意識してみてください。

ネオマーケティングは国内約2700万人のアンケート会員を保有するパネルネットワークを構築、ご希望の調査対象者にリサーチを実施することが可能です。
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土田 琢磨
WRITER
土田 琢磨
コピーライターとしてキャリアをスタートし、国内広告会社にてクリエイティブ部門責任者・シニアクリエイティブディレクターを務めた。主に、広告クリエイティブのディレクション・コピーライティング・CMプランニングを担当。医薬品・新聞社・官公庁・教育・家電などのクライアントワークに携わる。

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